初めて同棲した彼女が垢抜けて、俺は死ぬ

高校卒業と同時に始まった六畳一間での同棲生活。惣菜を分け合い、抱き合って眠る日々は幸せそのものだった。だが彼女が少しずつ垢抜け、外で輝きを増すたび、胸に嫉妬の棘が刺さっていく。「誰にも渡さない」と体温で繋ぎ止めようとする俺と、自由を求める彼女。愛と執着の境界線が溶けていく、濃密で切ない官能ドラマ。
高校を卒業したばかりの十八歳。
俺とルカは、六畳一間の小さな部屋で初めての同棲生活を始めた。
安いカーテン、二人で買ったフライパン、並んだ布団。
笑いながら惣菜をつつき、夜は互いを求め合う――そんな日々が、永遠に続くと思っていた。
だが、ルカは少しずつ変わっていく。
髪色、服、化粧、アクセサリー。
外の世界で垢抜け、周囲の視線を集める彼女に、俺の胸はざらつく。
「誰にも渡さない」――そう抱き寄せる夜は、愛情なのか、ただの支配なのか。
スマホに浮かんだ他の男の名前、すれ違う視線、減っていく予定……。
俺は彼女を求めるほど、言葉よりも体温で繋ぎ止めようとする。
けれど、その熱はやがて、二人を壊していく刃に変わっていった。
愛か、執着か。
そして、彼女が最後に残した「好き」という言葉の意味とは――。
嫉妬と快楽に塗れた同棲生活の果てを描く、濃密で切ない官能ストーリー。
【本作の表紙イラストはAI生成によるものです】