籠の鳥、蝶を恋う─背徳 恥辱 執愛 主従─
_すれ違う心と、重なり合う身体。 愛し合っているのに、言葉では伝えられず、 快楽の中でしか交われないふたり。 「快楽に溺れ合う時だけ、抱きしめ合うことができた」 その行為が罰なのか、愛なのかも曖昧なまま、 2人は夜の深みに堕ちていく幼い頃、ルリコと斗真は血の繋がりこそなかったが姉弟のように寄り添い合い、無垢な時間をともに過ごしていた。けれど、成長とともに運命は二人を残酷に引き裂いてゆく。斗真は名家の養子として迎えられ、次期当主としての道を歩み始める。一方、妾腹の娘であるルリコは屋敷では使用人同然の扱いを受けるようになる。主と従者――かつて近くにいたはずの二人のあいだには、越えがたい身分の壁が築かれていた。互いに抱いた恋情は、言葉にならぬまま胸の奥で燻り続けていた。その想いはすれ違い、やがて行き場を失い、歪んだかたちで現れてゆく。斗真は叶わぬ愛に苛立ち、その感情を「お仕置き」と称してルリコにぶつけるようになる。彼の冷たい言葉と共に与えられる強引な抱擁。ルリコは震えながらも、それが愛ゆえの行為とは知らず、ただ自分が憎まれているのだと信じ込んでいた。それでも彼の腕に抱かれるその瞬間だけは、か...